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生きることと、理想的な死。

生きることと、理想的な死。_b0023052_8135421.jpg留守の間、毎日ご訪問いただいた方々、ありがとうございました。
水曜日の夜帰宅予定でしたが、木曜日の朝、帰って参りました。

今回の旅は、いろいろな意味で、本当に有意義な旅でした。
出発は、秘密の女神運転の、2トントラックにて。助手席でわたしが眠ってしまったら、女神様も眠くなるだろうと思って、必死で眠気に絶える一夜。ひたすらしゃべりながら乗っていました。 女神様、眠くならないように、暖房はかけません。たまに窓も開けたり。
長野近くに通りかかったときの気温は、マイナス3度。寒い寒い。頑張って耐えました。
「マフラーのしたにまくと暖かいよ。」 と、スカーフを貸していただきました。
朝方になるにつれて、普段にも増して現実と幻影の区別がつきにくくなったami-cosmoであります。

旅の一日目は、研修場所が閉まっていたため、お世話になっている方々の所を、新年のご挨拶で巡りました。

数日経つと、滞在場所に苺ちゃん登場。終始苺ちゃんと共に過ごせたのも貴重な時間です。

また、旅の途中、わたしは幸運にも、とても賢い方の葬儀に参加させていただくことができました。

1月9日(日)

日曜日の朝、ほぼ快晴に近い清々しい青空。
火葬の場所に向かって、1時間近く苺ちゃんと歩きました。
到着するや否や、Aさんが、 「まだまだ始まらないから、公園かどこかで時間潰して来てください。」 とのこと。
「はい、わかりました。」  へ~。。。公園があるのかー。わーい。
ということで、苺ちゃんと公園へ。
「ねぇねぇ、amiちゃん、ブランコがあるよ!」と、寒さにうずくまるわたしに何度も呼びかける苺ちゃん。 
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お姉さん、わたしが12歳の頃から関わってきただけあって、本当によく理解してくださっています。
「いこーいこー」 と、何のためらいもなくブランコに乗るわたしたち。
同じく公園で時間を潰す人々が、こちらを見て不思議そうな表情をしていたり、見て見ぬふりをしてくださっていたり。それでも、ものともしないわたしたち。

誰かこの子達をとめてください。
若気の至り。。。





時間が来て、火葬場に行くと、棺の中に入ったMN氏が、たくさんのお友達に囲まれていらっしゃいました。最後のご挨拶です。
わたしも棺に近づいて、お顔を拝見させていただきました。
そこにいらっしゃったのは、衝撃的な程に安らかな表情をされたMN氏でした。

何て安らかな表情をされているのだろう。   わたしはとっても暖かい気持ちになりました。

こんな死者を、わたしは今まで見たことがあったでしょうか。その場にいさせていただけることが、とっても有りがたいことに思えて仕方がありませんでした。

MN氏。 会話らしい会話はした事がなかったけれど、この世にいらっしゃる時から、とても静かで、穏やかで、賢く、神々しい方でした。
いつも、日課のように機材を直していた姿は、とっても印象深く、この方はみんなのために機材を直すことに本当に喜びを感じていらっしゃるんだなー、とお見受けしていたのでした。

わたしはスピーカーを見る度に、MN氏の微笑んだお顔が浮かぶと共に、感謝の念が沸いてきます。
棺を目の前にして、心の中でお話しました。

『わたしたちのために素晴らしい機材を開発してくださって、本当にありがとうございました。
またいつか、同じ世界で、同じ目標のために、みんなと一緒に生きることができたらと思います。MN氏は天人のようなお方だから、天の世界に行かれるのでしょうね。それともまた、この人間の世界に降りてきてくださるのでしょうか。その時は是非、わかるように降りて来てくださいね。』

棺の前にいて心を合わせるだけで、身体がなくなったかのような、とても気持ちのよいふわふわとした感覚になりました。

こんなにたくさんの心通う友に囲まれて、大いなる偉業を果たし、こんなに安らかに空に還るなんて。      なんて素晴らしい逝き方なのだろう。

この現実と呼ばれる世界で、何もわからずに生きて、死も生きることさえも見つめず、気がついたらたくさんのしがらみの衣を引き裂かれるようにして死んでいく、そんな一般的な死とはまるで別世界の、 美しく、暖かく、安らかなセレモニー。

こんな最後を迎えることができるなら、精神を磨き上げながら生きて行くのも、本当に意味のあることなのかもしれない、そう深く思いました。

そしてその棺は、空に還元されるための扉へと運ばれて行きました。

「お骨になるまで1時間近くかかるので、外で待っていてください。」 とのこと。

ブランコが好きでも、シーソーがあっても、さすがにこの季節は寒いです。
苺ちゃんも、「amiちゃんの唇が紫色になってきちゃった。どうしよう、大丈夫?誰かの車の中にいれてもらおうか。」 と心配し始めました。

みんな寒いから、車は空いていないでしょう、という話になり、比較的に暖かそうな川沿いの陽だまりを歩くことに。あまりの寒さに、並んでいる民家を見ながら、「すみません、ちょっといさせてもらえませんか?」と、一軒家の戸を叩きたくなってしまったことは言うまでもありません。
ある一軒家のお庭に、白い小さなお花が咲いていて、苺ちゃんが写真を撮っていると、
看護婦さんのFさんと、yukiyoちゃんのパパであるB氏が通りかかりました。
「何をしているの?」ときかれて、お花を撮っていたことをお伝えすると、
「じゃあ、一緒に撮ろう。」という話になって、記念撮影。

実はこの方、過去にあの大手製菓メーカー、亀田製菓で働いていらっしゃって、
何とかの有名なおばあちゃんのぽたぽた焼きを開発された方なのです。
ちょっと甘くてサクッとしていて、袋の裏に、おばあちゃんの知恵袋、という豆知識が載ってるあのおせんべい。
当時、お菓子の開発をしていて、みたらし団子をおせんべいにできないか、と考えた時に思いついたのだそうです。これだけヒットしたことからも、ネーミングも大成功だったのですね。

娘さんとのご関係はどうですか?という話題から、子供たちの最近の様子など。
近況などを聞きながら話を弾ませていると、向こうの方からSM氏が。
そろそろ時間みたいです、とのことで、みんなでまた火葬場に向かいます。

途中、ひよこまんじゅうの工場があって、非常に興味深く、是非とも見学したい、と思いましたが、工場見学よりもお骨の方がわたしにとって300倍以上大切なことだと感じていたので、
再びMN氏のもとへ伺いました。
扉が開いて、ジャラジャラカラカラ、と最小限に固形化された音が響きます。
真っ白なお骨を、この目でしっかりと拝見しました。

人はいつかこうして死ぬんだな。尊敬する人も、仲の良いお友達も、親愛なる人も、自分自身さえ。
その事実を念頭に置いて生きるなら、有意義な一瞬一瞬を送ることができるのかもしれない。

空はどこまでも青く、高く、ゆったりとした時間の流れる、美しい一日でした。


1月10日(月)
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月曜日は苺ちゃんと水元公園でデート ウォーキング。
この日はまさに快晴でした。
暖かい場所を求めて、建物を探すと、かわせみのなんとか、という展示室のようなものがありました。
入ってみると水槽がたくさん並んでいて、水の中の生物が紹介されていました。
苺ちゃんと一緒に、子供たちに混ざって(わたしたちも子供ですが)、水槽を見ながら
「カニさん動かないねーー。」 とか言っていると、飼育係のお兄さんが、
「そのカニはあまり動かないんだよ。」と教えてくれました。
お兄さんは一生懸命ざりがにさんにエサをあげていました。

外に出て、わりとおひさまの照っている場所を歩きました。
光を浴びてさわさわと揺れている葉っぱたちはとっても気持ち良さそう。
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少し歩くとまた建物が。植物園のような温室があるのを目敏く発見したのでした。
観葉植物がいっぱい。
わたしは熱帯雨林のような、暖かくて湿気のある場所が好きだったりします。
「そういう地に住んでいた記憶があるんじゃない?」 と苺ちゃん。
苺ちゃんは砂漠?が懐かしい時があるみたいです。


赤い花を撮る苺ちゃん→




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ここは温室の他に、球根の育て方がなぞなぞ方式でテレビ画面で紹介されていたり、
東京都の公園の写真が展示されていたり、渡り鳥の説明や、木の実の展示などもありました。
おみやげの箱にまつぼっくりが入っていたので、ひとついただいてきました。

←赤い花



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グリーンネックレス という植物なんだって。かわいいですね。→













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建物にいる時、お友達から、「今魚釣りをしているよ。」 というメールが。
「もしもわたしのお友達ならば、釣ったお魚さんは海に逃がしてあげてほしいです。」 と返信しておきました。
ちょうどわたしもその時、お魚さんを見ていたのでした。

わかってもらえたみたいで、良かったです。






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公園には猫がたくさんいました。ぱっと見たその場所に5匹いたりとか。。。
わたしが小さい頃住んでいた地域にも猫がたくさんいたけれど、冬はやっぱり寒そうですよね。猫好きのおばさんが通りかかって、3人で少しお話しました。









滞在場所から発つとき、魚の妖精さんが、苺ちゃんにわたし宛のお手紙を預けてくれていました。「わたしたいものがあったの。」って言ってたのはこれだったんだ。
中は、魚の妖精が選んでくださったとっても素敵な曲と、インド神話の神々のカードが入っていました。カセットの中にはジュピターも入っていて、苺ちゃんに聴かせてあげました。
苺ちゃんは、「すごいね!」って言って感動していたもよう。
花になる 、もほろっときました。
お手紙とカセットには、花のような素敵な香りが添えられていて、何ておくゆかしい妖精さんなのだろう、と優しい気持ちが伝わってきて励まされました。本当にありがとう。

火曜日の夜は、織の子・jujuと再会。会うと毎回、お店は閉店・電車は終電まで話すのですが、今回も同様、話は尽きず、永遠に話しつづけました。
ついに物語、送ったのですねーー。。。jujuの気持ちがいっぱいに綴られた物語、拝見させていただきましたが、ほろっときました。本当にかわいくて優しい物語でした。
送られて来た優しい人もきっと、とっても暖かい気持ちになったはずです。
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↑ 去年?のjuju(右)とわたし(左)。愛撫する布、展示会場にて。マフラーにしているのは、   jujuの作品。

尊敬する画家が聴いている(いた?)という、ジェームス・イハの曲が収録されたカセットが、jujuから最近届きました。  とーーっても素晴らしいくらい優しい曲ですねー。曲調・声質・歌詞、共に最上級。予想通りというか予想以上というか。良過ぎます、どうにかなりそうです。早速テープ伸びています。(つけっぱなしで出かけたのが原因?) jujuオリジナル(ルルティアの曲とドリームドルフィンの曲が収録されていました。)もすごく神秘的で良かった。感想はたくさんあるのでお手紙にて。
シンクロがシンクロを呼び、あらゆる悩みが解決しつつある今、jujuにはよりいっそう光を増して頑張ってほしいなって思います。


いよいよ岐阜に帰る日、5時のハイウェイバスを予約する予定で新宿に向かったわたし。
ちょっとぎりぎりだな、と急ぎ足で窓口に行くと、「今日はもう終了していますね。」
ええええええええ!? そんな。。。
「本当にないんですか?もうないんですか?東京駅からもないですか?」と事の重大性を必死に窓口の人に訴えると、
「そうですね、東京駅から名古屋駅行きの夜行バスならありますよ。」
と、丁寧に教えてくださいました。 残された最後の手段である夜行バスのチケットを購入。
これに乗り遅れたら救われようがない、という緊張感を胸に、窓口を後にしました。

後にしたけれど。。。。

5時間もどこにいたらいいの?

お教室に行こうか、とか、かりんちゃんの家(かりんちゃんは留守)に行こうか、とか
いずみちゃんの部屋(抜け殻)に行こうか、とかいろいろ考えたけれど、
荷物も重いし。。。

迷わず、ホテル並に美しい高島屋のトイレに行きました。
一室二畳半はあると思われる広さ、静けさ、暖かさ。机のようになっているスペースに荷物も置けます。
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わたしここで、何してたらいいの?

とりあえずここで日記でも書いて、今週ずっと2時間睡眠だったからちょっと休んで、あれしてこれして。。。  夢はいろいろ膨らんだものの、ほとんどぼーーっとして過ごしました。
わたしのSOSを潜在的に聴き取って、応援メールをくださった方々、ありがとうございました。励まされました。

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前日、jujuに会う前に、お誕生日プレゼントを見に行ったアフタヌーンティーにもう一度行ってみたり。お菓子の材料で使えそうなものがあったりして、したみにはなりました。
お誕生日プレゼントを見に行った時は、寝不足が極所限界を迎えていて、気がついたら鏡に向かって歩いている始末。ほとんどまともに売り場を見ていなかったのでした。


心優しい方との会話の後、やっぱりギリギリで東京駅へ。
無事、ドリーム号に乗ることができました。
わたしがちゃんとバスに乗れるように、これでもかというほどメールをくださった方、
通常考えられないくらい微細な注意を払って、出発を促してくださった方、
本当にありがとうございました。

青春ドリーム号は、わりと和やかな雰囲気で、整髪料の香りを除けば何も気になることなく眠ることができました。
バスから降りる時、わたしが落した紫のユニコーンがついた鍵を拾って、「落としましたよ。」って教えてくださった方、ありがとうございました。

ここに書いたことはほんの一部ですが、今回は、旅の途中、死というものをまじかに感じることができたり、生きるということがどういうことなのかを考えるきっかけがあったり、本当に充実した、有意義な、感慨深い旅でした。

寒さを訴えていたわたしにホッカイロを30個も準備してくださっていたり(一ヶ月はもつね)、お菓子は作れても料理の才能が開花されていないことを見破って本を準備してくださっていた方、電車の中で「終点ですよ。」と起こしてくださったおばさん、魚の妖精さん、元気をくれた苺ちゃん、juju、幸せのお菓子・おいり、をわたし宛にくださった叔父の彼女さん、お菓子を喜んでくださり御礼を送ってくださった母親のような定塚さん、皆様本当にありがとうございました。

わたしが今後も成長し、向上し、進化し、他の進化を助けることで、ご恩返しができたらと、こころから思います。
by ami-cosmo | 2005-01-13 18:44 | 心の旅。